その歯並びの悪さは顎変形症かもしれません
「歯並びが悪い」というコンプレックスをお持ちではないでしょうか?もしかすると、それは『顎変形症』という疾患かもしれません。
「子どもの頃からずっと歯並びがガタガタ」「受け口がコンプレックス」「出っ歯で口を閉じづらい」といった歯並びの悪さに関するお悩みを耳にすることがあります。ご自身では歯並びが悪いだけ、と思って気に病んでいるかもしれませんが、実はこういった症状は、すべて顎変形症の可能性があるのです。
顎変形症とは、どんな病気?
顎変形症は、顎の骨の大きさや形などが異常な状態である疾患です。原因は、はっきりと解明されていません。子どもの頃の外傷やクセなどの影響もありますが、遺伝による先天性疾患であることが多いといわれています。
顎変形症には、どんなタイプがある?
顎変形症の種類には、いわゆる出っ歯の状態である「上顎前突症」、受け口の状態である「下顎前突症」、噛み合わせた時に前歯に隙間ができる「開咬症」、顔に歪みが出ていいる「顔面非対称」、下顎が小さくて上顎より後退した状態である「小下顎症」などがあります。自分がどのケースに当たるのかについては安易に自己判断せず、歯科医師の診断を受けるようにしましょう。
検査については、レントゲン撮影や歯科用CTで行います。特に痛いことも怖いこともありません。気になっている方は歯科医院で受診してみてください。
歯列矯正では治せないって本当?
治療の段階に歯列矯正を組み込むこともありますが、顎変形症は、歯列矯正だけでは治すことができません。そもそも顎変形症は、歯並びや噛み合わせだけが乱れているのではなく、歯の土台となる顎の骨自体に生じている異常を指します。顎の骨をなんとかしなければ、根本的に治すことはできないのです。
どうすれば顎変形症を治療できる?
治療には、手術が必要です。顎の骨を動かす手術を行うので、手術後は、顔が変わることも。あくまで疾患に対する治療ですが、受け口や出っ歯が目立たなくなるので、「歯科医院で行う美容整形」ともいわれるほど顔つきが変貌する方もいます。
治療はお口の内側から行いますので、顔に傷が残るといったことはありません。ご安心ください。
具体的な治療方法については、顎変形症のタイプによって違ってきます。詳しくはかかりつけの歯科医師に相談するようにしましょう。
投稿日:2018年12月6日 カテゴリー:歯のコラム